2009年12月17日木曜日

蘇民将来子孫家

12月17日



注連縄の掛け替え


師走も半ばを過ぎ
そろそろ年末年始の準備に取りかかる
我が家の玄関に架かる注連縄(しめなわ)
伊勢志摩地方では一年中お飾りしている

この時期新しいものを買い求め
古いものは年越し参りに 神社で焼いてもらう


注連縄は「天の岩戸」伝説から
縄を張り 二度と岩戸に入れぬよう括り付けたもの



以来清浄 潔白な物や場所を区別する目印となったとある
注連縄を 標縄とあらわすこともあるという
神域と現世を隔てる結界としたものらしい
転じて 自家に災難や疫病を持ち込まない神聖なものだ




伊勢志摩の多くの家では

蘇民将来子孫家」と書かれた木札がついている
七福即生
七難即滅

蘇民将来子孫の伝説




志摩の海女との関わり



木札の裏にはこんな印が書かれている



志摩地方は古来より海との関わりが深く
特に 「海女」はその典型的な存在だ
危険と隣り合わせの仕事ゆえ
まじないや 悪霊封じなどの風習は多い



白い磯着にこの印を黒糸で刺繍し
災難除けのお守りとして 現在に受け継がれている
白い磯着から黒のウエットスーツに様変わりはしたが
手ぬぐいなどに刺繍されているという



この印は陰陽道から由来したものらしく
陰陽師の
「蘆屋 道満」 あしや どうまん=ドーマン
「安倍 晴明」 あべの せいめい=セーマン
をあらわす



ドーマンは九字から 

四本×五本の線が交差する点を”目”とし
海中作業も絶えず見張り海女の安全を”見張る”意味を持つ



セーマン 五芒星

一筆書きが出来 
書き始めの”元に戻る”ことから
無事生還祈願を表すのだという


素戔嗚尊と牛頭天王
スサノオノミコト  と  ゴズテンノウ
については上記などにまかせるとして
伊勢志摩地方には「天王祭り」をするところが多い



牛頭天王は疫病や災難から民を守ってくれるが
大変な「大食漢と派手好み」らしく
この神様を護持するにはたいへんな物入りだったらしい
小さな集落や地域ではお祀りできず
村人が そっと船に乗せて流したという
それでお祀りする地域は
沿岸部や島または川に面したところなど
水に関わるところが多いのかな?
もうひとつの説としては 津島神社で
「天王祭」を終えてから お札が川に流された
そのお札が伊勢湾内 沿岸地域に漂着し
地元民がお祀りしはじめたとの謂れもある




この地域では
愛知県津島市の
津島神社」が総元締めである
津島の天王祭りは朝祭りの静寂と宵祭りの華麗さを併せ持ち
尾張の初夏の風物詩でもある



牛頭天王のわがまま 派手好みを現すがごとく
各地に残る「天王祭り」「蘇民祭」は荒々しさや華麗さを併せ持つ


余談



尾張津島神社の社紋  木瓜(もっこう=きうり)
野菜のきゅうりの切り口に似ているところから
祭り期間中はきゅうりを食べない 又は
余りに恐れ多いとし 輪切りにしないところもあるらしい




注連縄飾りにつけられているもの

稲穂
五穀豊穣のいのり 沢山の収穫を祈願

橙(ダイダイ)
家が代々続きますように 実が成熟しても落下しにくい果物

裏白(うらじろ)
心根の真っ白な清らかな心

ゆづり葉
若葉が成長し 古い葉が落ちる 親が子に代を譲る
長寿と引き継ぎの願い

藻(ほんだわら)
海の幸がたくさんとれますように
海草=藻をかる  儲かるの祈願

御幣 ギザギザの切り紙は雷=稲妻を表現する=光(明るさ)
古来より神は稲妻とともに現れる 
来る年が明るい年でありますよう

2009年12月16日水曜日

冬本番か?

12月16日

志摩地方も今日は曇り空で気温も上がらん
ただいま気温7度
雨もパラツキ始めた



窓から付近の風景を撮影する
鉛色のそら
日本海側 東北地方 北海道の冬将軍の
ニュースが入ってきた

雪を見るだけでこごえそう
志摩地方では雪なんか 1年に一度降るかどうか
降ったら降ったで 大騒ぎ
雪の備えなどないもんやから
道路は事故だらけ 電車やバスも動かんなる

この小さな國 日本でさえ
地方地方で天候や風俗 風習が違うもの
それぞれの”ふゆ”が 本格的に始まるんやな

♪~
暮れの~元気な ごあいさつ・・・
仙台の妹夫婦から 「ささかまぼこ」
京都の息子夫婦から「ワイン6本セット」が届いた
「ありがとうございます ありがとうございます ありがとうございます」



もうすぐクリスマスやな
初老夫婦には縁がないもんやが~
孫にはプレゼントを贈りたい
年が明ければ 「お年玉」
何かと ものいりな 年末年始ではある

2009年12月14日月曜日

貝柱の炊き込みご飯 娘の好物

12月14日




12日から来ていた娘夫婦
松阪牛や 牡蠣を食べさせたが
もう一つ この時期 志摩地方の名物
アコヤ貝=真珠貝の貝柱がある

11月頃から貝剥き
いわゆる 「真珠」の取り出しが始まる

二枚貝は貝柱で貝の開閉をおこない
移動や海水の体内取り入れをおこない
プランクトンを餌にしている

アコヤ貝の貝柱は「勾玉」の形をしていて
大変おいしい
地元海産物店 スーパーなどで販売されるが
近年価格が高騰している
1kグラム¥6000ほどしている高級食材だ


いろんな調理法があるが

刺身(霜降りして 酢味噌 からし酢味噌 わさびしょうゆ)
バター炒め 
てんぷら 
フライ
串刺しにして塩焼き
生姜醤油煮 (煮過ぎないこと 硬くなり風味が飛ぶ)
パスタの具として
酢飯の上に載せ 寿司として
貝柱のひもの などなと
用途はアイデア次第

なんといっても「炊き込みご飯」がうまい
地元では あじめしと言う

 
炊き込みご飯
地元では「あじめし」のほうがよくわかる
貝柱のエキスがご飯にしみ込み 
それはうまいもんです

ちょっと炊き方を伝授
貝柱は粗塩でこすり ぬめりを取る
炊き込みの彩りとして ニンジン 油あげを少し
貝柱を煮るといい出汁がでるので
酒 醤油 みりんで味付け
市販の「つゆのもと」でもOK
炊きあがりを考えうすめの味付けで

盛りつけの祭に 青みで
三つ葉なんかを添えたらいいかも
お試しあれ!